お勧めの1冊・その2
この本の副題。「健康になりたいなら、いますぐ小麦をやめなさい!」
と言われて、最初に出てくる言葉は100%どうやって?
Howであって、Why(何故)ではないんですね~。全員。
確かに、考えなくても沢山出てくる出てくる・・・。
パン、麺類、揚げ物、関西人のソウルフードお好み焼きも!
スナック類は全滅。もしかしてビールも?焼酎にも実は小麦が入っていたりして・・。
醤油もよく見ると小麦が入っている・・のもある。
本当にどうやって!
しかし、この本で一番読んで頂きたいのは「何故?」の部分。
著者のウイリアム・デイビス氏はアメリカの循環器専門医。
2,000人の患者に小麦粉食品の摂取を止めさせたところ、以前の健康状態を取り戻した。
その成果を元に書かれたのが、この本です。
この本で書かれている小麦の弊害はあまたありますが、
一番衝撃的だったのが小麦の中毒性。
確かに・・。
身の回りにもうどん好き。ラーメン好き。パン好き。は沢山いますし、毎日でも飽きない。
ちなみに私はパスタ好き。
しかも一本のチョコレートバーを食べるより小麦の方が血糖値を上げるそうです。
血糖値が急激に上昇すると下降も早くなります。
これがいわゆる低血糖の症状。空腹感から倦怠感。めまいや冷や汗などの症状が出る場合があります。
朝、出社後午前中に力が出ない、ダルイ、昼まで持たない
という場合は朝食に原因があるかもしれません。
その他、肥満、高血圧、糖尿病、心臓、内臓疾患、脳疾患、皮膚疾患。
通風や関節リュウマチ、老化、高コレステロールから脱毛まで
小麦をやめる事で完治したという実例が詳細に記載されています。
しかし、人は昔から小麦を食べていたのでは・・。
その原因は現在米国で流通している小麦の品質の問題。
小麦は近年、菌類などの病原菌のある環境や日照りに抵抗力をつけるために、
交配を繰り返し、異種配合を行い、遺伝子移入が重ねられてきました。
収穫量は100年前に比べると10倍を超えているそうです。
しかしその結果、現在生産されている小麦は古来品種とは似て非なる新しい品種になってしまった。
その小麦が「体にわるい」とウィリアム医博は言っているのです。
この本で書かれている小麦が引き起こす病気の現状はアメリカの話です。
しかし、日本でも小麦の全消費量の85%を輸入に頼り、
そのうち6割をアメリカ産が占めているそうです。
アメリカで起こる現象は10年遅れて日本で起こるといわれています。
私が師事した食養学の冨田先生曰く
「食べる効果は30% 食べない効果は70%」。
今TVや雑誌でもやたらと特集されるのは、この食品を食べるとこんな効果が!
という事ばかり。
人類が食べる事に不自由しなくなったのは、何億という歴史の中でここ100年にも満たない年数。
その背景には食品の「改良」や遺伝子操作。
そして「いびつな農業」と貧富の格差の拡大いう現実があります。
その結果、私たち「先進国」の人間は肥満をはじめ沢山の病気と向き合う事になりました。
これからは、身体に良いとされる物を食べる事以上に不要な物を食べない意識が大切なのでは?
という事を感じていた時に読んだのがこの本です。
内容は少し専門的ですが、一読をお勧めします。